いまどき電子書籍事情2013/09/15 17:47

ちょっと、いつもと違う感じだけど...

かつて(今も?)
HTML之図
こんな時代があった。

そして、今
EPUB之図
...相変わらず、進歩がない。

HTMLは、ブラウザ側もコンテンツを提供する側も、無料が原則だった。
だから、あんなことも許された。

EPUBは、端末もコンテンツも、基本的に有料だ。
皆、お金をかけて自分勝手にレールを敷いて走りだす。
そして、皆、お金を払って汽車に乗る。
いつか、線路が途切れるかもしれないし、汽車が止まるかもしれない。
それでも、我先に...。

だから、想定していたEPUBとは違う書き方のEPUBが主流となったために端末を開発し直したメーカーがある。
だから、別の書店で売るためにEPUBを再作成した出版社がある。
だから、ほしい本が、どこで売っているのかわからない。

だから、みんなで協力して線路を敷けばいいのに。
...業だなっ。

【業】
現在日常的にこの語を使う場合は、行為で生じる罪悪を意味したり(例えば「業が深い」)、不合理だと思ってもやってしまう宿命的な行為という意味で使ったりすることが多い。
「業」(2013年8月3日 (土) 20:33 UTC)『ウィキペディア日本語版』より。


っていうか、こんなことは、いまさら言わなくても皆わかってる。
なかなかうまい絵が描けたので載せたかっただけ、...なのでした。(^^;)

雨降りで一日中家にいると、時間を持て余しますね。
明日、午後あたりから晴れないのかなぁ。
amazon 楽天 kobo iBooks IDPF Readium kindle kf8 電書協 iPad iPhone SonyReader 角川書店 EPUB フォーマット AdobeRMSDK Webkit

Nexus72012/09/25 12:30

これって
Nexus7
これじゃねっ
Nexus7
これ、売ってるんですよねぇ。

緊デジ崩壊2012/07/26 00:38

緊デジ
 黄金色に輝く日の丸ジェットは、乗客が少ないので搭乗条件を緩和してきました。
 『EPUB3でもいいよ。出版社は、子飼いの印刷会社に作らせてもいいよ。値段をつりあげても補助金は出すよ。この制度を利用して好きなだけデジタル化していいし、作った本は渡さなくてもいいよ。あっ、専門書はPDFでもいいや。』って言うことですかねぇ。
 つまり、『自社本の電子化に補助金が出る』ということになるんだと思います。
 東北復興はどうなるんでしょうか?
 なんか、話が変わって来ました。
がんばろう東北

 ところで、EPUB3って、どんなEPUB3にするんでしょうか?
 楽天Koboを始めとして、きっと、みんな独自の記述仕様の『EPUB3』ですよね。だって、Readiumは開発途中だし。みんながOKした『これで行くっ』って言うEPUB3の記述方法が出来たって話も聞いたことないし。

 EPUB3は難しいですよ。何が難しいって、一冊の本を、どのビューアで表示しても、編集者が『いいよ』って言う様に作らなきゃならないんですから。
 でも、これは不可能でしょっ。
 だって、各社のビューアの実装が違うんですから。そりゃそうですよ。ビューアの実装ってことは、つまり組処理の実装ですよ。組処理結果なんて同じプログラムでもCPUが変わっただけで変わっちゃうんですから。各社でバラバラに作った組処理結果が合うわけないですよ。しかも、EPUB3の記述方法は無限ですから...読み込んで解析するのでさえ(私には)無理です。
 緊デジとしては、どんなEPUB3の仕様を要求してくるんでしょうか? 各ビューア向けに複数のEPUB3を納品するんでしょうか? それともチェッカーさえ通ればどんなEPUB3でもいいんでしょうか?

 搭乗待ちで飛び立てない日の丸ジェットを尻目に、各社のビジネスジェットは飛び立ちました。それぞれに都合のいいEPUB3を乗せて。日の丸ジェットが飛び立つと、彼らは進路変更してついてくるのでしょうか?

 ところで、Indesignから出るEPUB3をそのまま納品してもいいですか? これが出来ると製作サイド丸儲けなんですけど...だめですよねぇ?

飛び立てないEPUB32012/05/24 00:21

IDPF
今日、『第19回 東京国際ブックフェア』の招待券が送られて来ました。
その前に『IDPF Digital Book 2012』があります。...当然行けるわけがありません。
私が行くのは東京の『第16回 国際電子出版EXPO』です。

 色々と動きがありますが、結局ビューアがバラバラ過ぎます。特定のスタイルに対応していなかったり、バグがあったり、さらに、WebKitベースでローカルビューアを作り上げたり。... 結局はWebブラウザ黎明期の様相を呈している感じがします。

 要は、組処理とその結果の表示です。
 W3Cの『日本語組版処理の要件』を参考にしたりしているようですが、組処理の細かい部分については、結局はビューアのプログラム処理の『成り行き』ってことですね。
 例えば、座標計算のロジックが全く同じ(ありえないことですが...)だとしても、変数をintで持つのかdoubleで持つのかによって計算結果は変わります。
 1ドットの座標の違いで、1文字・1行・あるいは画像が次のページに追い出されてしまうわけです。ましてや、ロジックが違えば組処理結果が違うのは当然です。もちろん、それ以前にタグの解釈の違いがありますけど。

 元々EPUBはタグ仕様なんですから、その表示状態まで規定しているわけではなく、そこはビューア任せなわけです。
 最も単純な例でいえば、ルビの表示機能が無いビューアはルビを『漢字(かんじ)』のように表示します。これが、字下げや行間、画像と文字の位置関係など、諸々の微妙な部分に現われていて、結果それぞれの組処理結果が変わるわけです。
 でも、いいんです。だって、それがタグ付き文書、EPUBなんですから。

 しかし、出版の編集者は首を縦に振りません。彼らは例え電子書籍であっても、その体裁は底本に忠実であってほしいわけです。『電子書籍は紙印刷の底本とは別物なので、それが出来る範囲の組処理結果で読みやすい版面が表示出来ればよい』とはならないんです。
 これが良いか悪いかは別として、出版社がOKを出さないと、書店で本を売る事は出来ません。

 で、しわ寄せは製作サイドに来ます。各社ビューアに合わせてEPUBを書き換えるわけです。そうすると、出版社が納得するような画面表示になり、販売出来ます。
 結局はマルチソース・マルチユースって言う事です。

 みなさん、自前のビューアに互換性の無い(何言ってるのかわからない方言を喋る)EPUBデータを乗せて強引に飛び立とうとしています。さて、誰が誰についていくのでしょうか? ここは、ちゃんと見極めないと親分もろとも墜落です。
 ・・・と、ここで『pubridge』の登場です。
みんながドキドキしながら飛び立とうとしていたところに現われたのは、翼に大きく日の丸が描かれたジャンボジェット(古っ)です。しかも、その機体は眩しく黄金色に輝いています。『がんばろう東北』の文字も見えます。
 このバブリーな日の丸ジェットは、素敵なリゾートへ連れて行ってくれるのでしょうか?
pubridge

 『第16回国際電子出版EXPO』では、IDPFのビル・マッコイ氏、講談社の野間社長、楽天の三木谷社長、丸善の小城社長がディスカッションするようです。ビルさんは何らかの『Readium』の成果を持ってくると思いますが、どんな物を持ってくるのでしょうか?
またビューアが変わるんですかねぇ。
そうするとデータも書き変えなきゃ。
さて、どうなるんでしょうか?

最近の話題は、こちらからどうぞ。
電子書籍の新たな流れ、どうなる
電子書籍の夜明け IDPF・EPUB3・Readium
EPUB3の電子書籍

国際電子出版EXPO IDPF Readium pubridge 緊デジ がんばろう東北

電子書籍の新たな流れ、どうなる2012/04/01 20:19

承転結  大阪本町糸屋の娘
最近、『これ、作り直してもらえませんか?』という依頼がありました。
『はぁ何で?』とは思いますが、お付き合いもあるので『いいですよ(^_^;)』と受けます。
で、開けてビックリ。『何じゃ、この作り方は!!!』です。

転結  姉は十六妹は十四
聞けば、安売り攻勢をかけてきたところにお願いしたそうなんですが、どうも思い通りに作ってもらえないそうです。編集者としては画像があるときの回り込みや、電子書籍になった時の各種マージンの調整が気になるとのことなんですが、『このデータを作った人のレベルじゃぁ、どうやっても無理ですよっ』と言いたくなるようなデータでした。

起承  諸国大名は弓矢で殺す
2011年10月20日
アマゾンが電子書籍配信で合意 日本の出版社との契約で

『とうとう来たか黒船っ!』というニュースでした。
これは、かなりの衝撃でした。

2011年11月1日
アマゾン電子書籍契約は妥当か無茶か 大手は反発、中小は興味示す?

でも、そう簡単にはいきません。
まだまだ、警戒感でいっぱいです。

2012年3月1日
角川グループ、Amazon.comと「Kindle」向け電子書籍の配信契約を締結

しかし、『名』より『実』です。
だって出版社によっては、紙の本を一番多く売ってくれるのは紀伊国屋でもジュンク堂でもブックファーストでもなく、Amazonなんですから。

そして、最近ではコンテンツの作成に国からお金が出る流れとなっています。
このお金で被災地復興、日本経済復興を目指します。
また、自分たちのコンテンツとして管理もできます。
株式会社出版デジタル機構 設立のお知らせ
経済産業省「コンテンツ緊急電子化事業」
電子書籍、国が後押し 出版デジ機構に150億円出資

間接的には、こんなことも影響します。
2012年2月23日日経
日販、本「買い切り」導入へ協議

今の制度の中では、本は支払いの代金として使われます。本を刷ることは札束を刷ることと同じなんです。その仕組みが崩れるとなると出版社も進む方向を考えなければなりません。

起承転  糸屋の娘は目で殺す
国を挙げてコンテンツ作成にお金が回り始めてます。
国の補助を得てコンテンツが作れる、しかも皆で一緒に・・・、出版社にとっては魅力的です。
そして、そのお金目がけて『コンテンツ制作会社・・・らしきもの』が動きます。
目の前に150億もの札束があれば、『とりあえず手を上げて、後は野となれ・・・』的な、単なる金目当ての粗製乱造も当然出てきます。
出版社側としては、コンテンツ作成は安い方がいいに決まってます。
しかし、
せめて、漢数字の『七』とカタカナの『セ』の区別が出来るところにお願いしましょうよ。
『七』と『セ』の区別が出来ないっていうのは、就学前の幼児か日本語を読めない人ですよ。
そんな人たちが(使えない)コンテンツを作成し、それにお金を払うなんて・・・いいんですか?